赴任先の韓国は正月とは別に旧正月(ソルラル)がある。
韓国人は年が変わる12月31日~1月1日の正月では、あまり多くの連休を取らないが旧正月はガッツリ休む。
ガッツリ国中が休むから、それに便乗して赴任者もだいたい休みをとって帰国する。
日本の正月も休むし、韓国の旧正月も休む、赴任者が得られる数少ない特権を活用しないないなんて地獄めぐりクラスのバチが当たりそうなので、はねいぬ達も帰国した。
今回の帰国は相方とはタイミングを少しずらし、福岡で合流するまではお互い1人旅を満喫することにした。
だからついに発動することにしたのだ、YouTubeの『ゆっくりトラベル』さんで興味津々になったフェリー旅を。
目的地:門司港
はねいぬの目的地というか、東京九州フェリーの目的地である。
さらに正確に言えば、東京九州フェリーの港は『門司港』ではなく『新門司港』なのであるが、はねいぬの調査不足のせいで『門司港』にホテルを予約してしまったので、『門司港』が目的地になったという背景がある。
(しかもそれに気づいたのはフェリーが新門司港に到着したとき・・・)
旅程:1日目
横須賀港 出航(23:45)
↓
フェリー『はまゆう』で就寝
旅程の最初の2日間は、フェリー『はまゆう』の中で22時間くらいを過ごした。
インターネットからも切り離され、最高にエレガントな時間を満喫した。
横須賀港まで
『はまゆう』へ乗船するフェリーターミナルは、駅メモを9年もやっているくせに、まだ降り立ったことのない京急線の横須賀中央駅が最寄り駅となる。
乗船時間はほぼ0時なので、横須賀中央駅に降り立ったのは22時過ぎだった。
磯の香りがほんのり漂い海への近さを感じた。
人気もまばらな横須賀中央駅から、コンビニでおやつを調達しがてら徒歩でフェリーターミナルに向かうこと15分程度で、超巨大な船体が姿を現した。
これから22時間以上を過ごすフェリー『はまゆう』である。

大型トラックがトミカのように見えるほどの巨体に、はねいぬのテンションが上がりまくった。
人生で一番大きな乗り物にこれから乗るのだという実感が、中二心を激しく揺らしたのだ。
そんなテンションでは待合室での待ち時間も読書に集中することなどできず、不審者のようにお土産屋さんやカフェを徘徊し、YouTuberの『ゆっくりトラベル』さんを探したりと動き回ってしまった。
フェリー「はまゆう」に乗船
フェリーターミナルを徘徊していたらあっという間に乗船時間になった。
まったく心の準備はできていないから、乗船券のQRコードをあたふたスマホに表示しエスカレーターに乗って、『はまゆう』に乗船した。
乗船はまるで飛行機なのだけど、船内は飛行機と比べ物にならない。
ホテルという表現がそのまま当てはまるからだ。
3フロアを突き抜ける吹き抜けをただただ見上げれば、船の中にいることを忘れてしまう。
『はまゆう』の船内にも圧倒され、とりあえずベッドに向かう。
はねいぬはステートSというベッド・机・テレビだけがある個室を選んだ。
カギ付き個室の安心感と船乗り感が欲しかったので、まさにちょうどいい感じの雰囲気だった。
乗船して部屋に荷物を置いて船内探検を始めようかなと思っていたら、すぐに出向の時間になった。
慌てて外に出たら4-5人くらいが『はまゆう』から遠ざかり始めたフェリーターミナルを見ていた。
はねいぬも同じようにフェリーターミナルが遠ざかっていく景色を見ていたけど、冬の海の寒さに負けて10分くらいで船内に戻った。

船内に戻ると大地が揺れている。
そうか、この揺れこそが船旅であり、船の中にいることを実感させてくれるのか。
船旅を実感させてくれる揺れがとても新鮮で、歩きにくさを楽しんだのは人生で初めてだった。
その揺れをさらに楽しむためにと、食堂で提供してくれている夜食にりゅうきゅう丼と枝豆とワインを楽しんだ。
赤ワインと合うのかといわれそうな組み合わせだが、はねいぬはワインエキスパートである。
山梨のマスカット・ベーリーAが、日本食に合わないわけがなく、りゅうきゅう丼と枝豆と『はまゆう』の揺れは、最高のマリアージュだった。

お風呂からの就寝
お夜食で満腹ほろ酔いになったら、もう時間は深夜1時近いではないか。
朝日を見るためにも早く寝なければと思い立ち、売店で購入した『はまゆう』タオル片手に深夜のお風呂へ。
お風呂は船内にいることをサッパリ忘れさせてくれるほどのきれいな銭湯のようだった。
船内にいることは、湯船から勝手にあふれるお湯で思い出される。
決してワインで酔っ払ったからではないのだ。
湯船は内風呂と露天風呂があり、真っ暗闇の露天に出てみたら、死ぬほど寒かった。
空気も寒いが、風が火星のように強く冷たく、湯船につかっていても首から上が氷結するほどの寒さだったので1分で退散した。
それにしても、揺れる湯船につかるのも初体験で、乗船からわずか2時間弱は初体験尽くしであった。
お風呂から上がり自室に戻ったら、揺れを味わいながら眠りについた。
揺れは気になるどころか、はねいぬを眠りへいざなってくれて、あっという間に深い眠りにつけた。
おかげで、目覚めたときには太陽はしっかりとお目見えしていた。
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