はねいぬのライフログ

忘れても思い出したい投資の勉強、素敵な本やお酒との出会いを、ライフログとして残しています。

知識量アップのための本 #1:一冊で丸ごとわかるギリシア神話(吉田敦彦著/2013年)

読了したのは『一冊で丸ごとわかるギリシア神話』。
失礼ながら、この本を選んだ理由は、1冊の文庫本だけでギリシア神話の中身に踏み入りたかったから。
ギリシア神話がわずか318ページで読めるとは、よもやよもやだった。

 

 

読みたかった理由

そもそもギリシア神話に興味があったのは、外人とのコミュニケーションツールにするというのを言い訳にしてだが、実際は「聖闘士星矢」に登場するアテナやハーデスってなんで戦うんだろうとか、聖衣って出てくるのかを、確認したかったからという中二病の悪化からだ。

読んでみると、アフロディーテとかオルペウス(聖闘士星矢ではオルフェ)が登場して、なかなかエモい。
けど必殺技は出てこなかった、車田先生の想像力ギザスゴシ。

 

小学生なみの読書感想

日本人がエンカウントすることはないカタカナ配列の名前や地名は、読了しても慣れることはないから、結構時間がかかる。
似ている名称も盛りだくさんなので、神々の系譜と、舞台となるギリシアの地図のページには、お世話になりっぱなしとなる。
そんな読み進め方を覚えれば、この本がとても読みやすくなって、聖闘士星矢とのリンクが始まる。

 

ギリシア神話はエログロである。
現在の日本はエログロ規制厳しいのに、紀元前1150年頃は表現の自由は、文字通り自由だったようだ。
色々な所で、色々な神様やら人間やらが交わりまくるし、動物に変身した状態でもと、もう性に制限がない羨ましさと不安に包まれた世界である。

そして八つ裂きが多い。
動物も人も神様も、八つ裂き大好きだ。
ウルトラマンエースを祀るかの如く、八つ裂きシーンが登場する。

吉田敦彦さんのおかげで、エチエチシーンと八つ裂きシーンは、なんとかさらっと読み進めることができるが、原本はどんな表現がされているか考えたくもない。
それくらい毎ページのようにエログロだ。

そんなエログロシーンは、読めば読むほど、自分たち人間の本能や本質、もしくは7つの大罪を言い換えたように思えてくるから、神様たちにもいつの間にか親近感がわく。
ギリシア神話の神様たちは、まるで人間の本質や欲望のとても細かいところを、一つ一つ抜き出してそれを最高レベルまで高めたような特徴を持っていて、その特徴を全力で活用するので、とても清々しくて、羨ましいとまで思えてしまう。

そうなると、ゼウスこそが最高に人間らしく思えてしまう。
ゼウスは思春期真っ只中の性欲を持っていて、老獪な政治家のような周到さを兼ね備えていて、好きになることはないだろう。
だけど自分のためには周りのことなど一切気にもかけないで、何でもやるというトンでも行動力は、少しだけ見習いたくさえなってしまった。

 

気になったこと、印象に残ったことログ

ログ1)

パンドラが甕を開けると、甕のなかに押し込められていた災いはいっせいに外へ飛び出し、たちまち世界中に満ちあふれました。災いは人間の目に見えず、声も聞こえません。この時から人間は、姿は見えず声も聞こえないが、いつ襲い掛かってくるのかわからない災いに、絶えず脅かされ苦しめられながら生きなければならないことになったのです。

 

はねいぬ思考)

まず災いがたくさん入っていたのが甕(かめ)なことを知らなかったし、この甕もパンドラの所有物ではなくて、パンドラの夫のエビメテウスの所有物であったことも知らなかった。
危うく一生「箱」だと思い込み続ける所だったけど、これからは「パンドラの甕」と言い続ける人生にしよう。

「災い」の表現がとても斬新で秀逸。
確かに見えないし聞こえないからこそ、その恐怖は強くなるし、いつ遭遇するかわからない恐怖がある。
だからこそ人間は、自分の行動や言動によって引き起こされる可能性を予想して、慎重に、もしくはダイナミックになれる。

「災い」は人間にとって不幸ではあるけど、その不幸によってもたらされる恐怖は、人間に未来を推測させるということを学ばせたのかもしれない。
ギリシア神話は、神々のお話だけど、実際には人間の特性や特徴、そして3大欲求をはじめとした7つの大罪をまとめて人間らしさを、感じさせてもらえそう。
むしろ神様達ですら人間らしいのだから、人間は人間らしくても良いのかもしれないなあ、と思わせてもらえた。